『神さまはハーレーに乗って―ある魂の寓話』:断して捨して離することの極意

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手元にあるのは、1999年の文庫の初版。
もう20年近く前ですね。

スピリチュアル、かつキリスト教の影響が見える本ですが、
主人公の女性が洋服をどんどん捨てていく場面は、
まさに「断して捨して離すること」の体現。
そして、それは「もの」だけではないのです。

「本当に欲しいものは、何か?」
「それは、本当に必要なものか?」

この二つの問いの重要なこと…。

「虚栄心を捨て、あるがままにあれ。結果は後からついてくる。」

はい。

現実から逃避し、過去に執着し、未来を憂い、右往左往する主人公の姿に、
わたしは自分を見ました。

でも、そんな「バニティ・ライフ」から脱却して「素の自分」へ。
「思考や行動のパターン」を変えていくトレーニングとその成果、です。

素晴らしい「ビフォー・アフター」がそこにあります。

 

『弱くても勝てます~開成高校野球部のセオリー』:希望は知性から生まれる

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爆笑本。
ところどころイラッとして、かつ二度ほどグッと来る。
(何度読んでも、そうなのです。)

開成高校と言えば、まるで東大予備校のような合格率を誇る超進学校。
そこで野球をする人たちの、真面目なんだけど奇妙な感じ。

それを超える監督のおかしみ。
頭のいい人が、人とは違う形で頭脳を使うとこうなるのか、という見本です。

客観的に、正確に怒鳴る。その怒鳴り方が「芸」に近い。

『そのうちできるようになる』なんて思うな。今すぐできるようになれ!

(んな無茶な…。)

グラウンドを使えるのが週に1回、3時間程度。
あとは、自主的な朝練があるくらい。

そのような環境でありながら、
初代校長・高橋是清の「自分自身に固有の能力を進歩させる」
という教育理念の通り、各自が課題に取り組むのです。

その練習方法も独特で珍妙で…。
そもそも、練習を「実験と研究」と呼ぶのですよ。

監督によるポジション決めの基準も明快です。
・ピッチャー/投げ方が安定している。
・内野手/そこそこ投げ方が安定している。
・外野手/それ以外。

「どさくさにまぎれて勝つと」いう戦法も、
師いわく「ハイリスク・ハイリターンのギャンブル」。

目標を「甲子園」とするより、「強豪校を撃破する」としたほうが、との件は、
具体的に身体の動きを喚起するという意味で機能する素晴らしい目標設定です。

「希望は知性から生まれる」というのは真実だろうと思います。
「可能性」というものの正体に手を伸ばす感じです。

もはや「東大が六大学で優勝するより、開成が甲子園に出るほうが先になる可能性が高い」
とも言われているそうなので、 わたしも楽しみにしたいと思います。

「すべてが完璧でなくても、勝負には勝てる」。

アーティスティックスイミング(シンクロ)の井村雅代コーチの言葉も思い出します。

 

『シャネル 人生を語る』:激しく強く生きた人

(こちらは、獅子座の女シャネルの新訳だそう。)

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シャネル(1883.8.19 – 1971.1.10)という人、
そして、そのブランド名を知らない人はいないでしょう。

古いものに「NO!」と言い、世界がそれに同意したと言えば、大げさでしょうか。

自分の好きなものをつくるためではなかった。
何よりもまず、自分が嫌なものを流行遅れにするためだった。
わたしは才能を爆弾に使ったのだ。

NOのモチベーションの強いこと。
そして、それがGOの意志と一直線になったということですね。

しかし。
古いものを壊したはずのシャネルが、世界的企業となり、
ハイブランドとしての地位を築いて、早くも何十年かが経ちました。

さらに時を経て、新しい何かが現れる時、
わたしたちは、どんな反応を示すのでしょう。

本には、他にもシビレる言葉が、たくさんあります。

猫みたいに抱きかかえられるのも嫌い。
わたしは自分が歩いてきた道をまっすぐ行く。
たとえその道がうまくゆかなくても。

15年間の一時的な(と言っても長い)引退のあと、
70歳で復帰し、87歳で亡くなるまで猛烈に仕事を愛した人。

このブランドのすごいところは、今、彼女が生きていても、
しっかりOKを出すであろうものしか市場に出てこないところです。
このゆるぎなさが、ゆるぎない…。

彼女のライバルとも言われたエルザ・スキャパレリ
『ショッキング・ピンクを生んだ女』:スキャパレリはいかにして伝説のデザイナーになったか
という記事も、ぜひご覧ください。)

これは、シャネルの写真の中でもわたしが一番好きなものです。
(美しく、気高い。)

シャネル

 

『ショッキング・ピンクを生んだ女』:スキャパレリはいかにして伝説のデザイナーになったか

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これは、1954年に出版されると同時に本人の引退というショッキングな話題を呼んだ、
エルザ・スキャパレリの自伝です。

ショッキング・ピンクという色を発明したスキャパレリ。

1930〜40年代にシャネルとともにパリのオートクチュール界の女帝として君臨した、
最も創作力ある個性的なモード界のシュルレアリスト。

通称スキャップ。

サルバドール・ダリやジャン・コクトー、マン・レイ、
彫刻家のジャコメッティたちとの交流を深め、
アートとファッションの融合を図ったアバンギャルドの権化。
(シャネルは、彼女の才能に嫉妬していたとか?)
(参考:『シャネル VS スキャパレリ』)

彼女のメゾンで働いていたデザイナーには、ピエール・カルダンジバンシィらがいます。

生まれた時に女の子だったのをガッカリされて、名前も用意されていなかった彼女は、
特にファッションを志していたということでもなく、
むしろ詩人が生きるために展開したお商売のひとつがファッションだった、という感じ。

スキャパレリの言う「女性のための十二戒」

1. 自分自身を知らない女性が多いが、知ろうとするべきである。

2. 高価なドレスを買っては取替え、よく悲惨な結果になる女性は、
無駄遣いをしているし、ばかである。

3. たいていの女性、および男性は色がわからない。
忠告を求めるべきである。

4. 覚えておいてほしい–女性の20%は劣等感を持っている。
70%は幻想を抱いている。

5. 90%は、自分は派手なのではないかと悩み、
人にどう言われるか気になっている。
だから、グレーのスーツを買う。
思い切って違うものを選んでみるべきである。

6. 女性は適格な人物の批評や助言を聞いたり、求めたりするべきである。

7. 服を選ぶときは、ひとりで選ぶか、男性と一緒に選ぶべきである。

8. 女性とふたりで買い物をしてはならない。
故意もしくは無意識に、相手にしっとすることになりやすい。

9. 買うのは少しだけにする。
そして一番いいもの、もしくは一番安いものを買うべきである。

10. ドレスを体に合わせるのではなく、ドレスに合うよう身体を鍛えること。

11. 自分のことをわかっていて尊重してくれるような店、
主に一軒で買うべきであり、流行を追い回そうとしないこと。

12. そして、支払いは自分ですること。

ん?と思うところがないわけではありませんが、
「我が意を得たり!」と思うところもありますね。

(2013年、彼女の名前を冠したブランドが復活しています。)

 『シャネル 人生を語る』:激しく強く生きた人も、ぜひご覧ください。