イギリスの田舎町にある、実在する紳士靴メーカーの話を基に作られたミュージカル。代々、機能的で地味な男性用の靴を作ってきたプライス家は、今にも倒産しそう。父の跡を継いだ青年チャーリー・プライスは思いもよらない人物をコンサルタントとして迎え、意見を求める。ドラァグ・クイーンの考える、常識破りで大胆なデザインは、古い工場に新しい風を吹き込む。彼(彼女?)は調和するためには“際立つ”ことが大事だと言うのだ。
ビジネス再生の物語であると同時に、二組の「父と息子」の間にある葛藤、
ジェンダー・バイアスへの提議など、テーマがうまくミックスされています。
ドラァグ・クイーンによるショーの場面は、最高!
「性別より勇気でしょ?」というセリフも効きます。
挨拶で、「紳士、淑女の皆さま」の後、
「そして、まだどちらにするか迷っている皆さま…」と続くのもいい。
「勇気・元気・覇気」は自らの手で引っ張り出すものだなぁと、また改めて思います。
音楽が素敵なので、サントラも買いました。
“Yes Sir I Can Boogie”という曲がカッコいい。
…泣ける。
ドラァグ・クイーンを演じるキウェテル・イジョフォーは、
『それでも夜は明ける』(12 Years a Slave)でも主役として好演。
Enjoy your life!